fc2ブログ

「 自爆する若者たち 人口学が警告する驚愕の未来@グナル・ハインゾーン」を読みました

ドイツ人のグナル・ハインゾーンと言う人の書いた「 自爆する若者たち 人口学が警告する驚愕の未来」と言う本を読みました。



ユース・バルジを論じた著作なのですが、ユース・バルジとは上の世代と比べて突出して数の多い15-29歳の間の男性若者世代をさしています。数が多いにもかかわらずポストの数が足りないために戦争、虐殺、テロなどの行為につながると言うことを歴史的に論じています。

・ヨーロッパが大航海時代から第2次世界大戦に至るまでに世界のほとんどを支配したのはヨーロッパでの人口爆発が原因で、次男坊以下の若者が海外進出したためだ。

・若年人口が多いだけではだめで、そこに所有権社会が生まれることで経済発展が起こる(資本主義を言っているようです)

・現在はパレスチナガザ地区やアフガニスタンをトップとしてイスラム諸国でユース・バルジが形成されている(現在進行中の北アフリカ、中東動乱にも関係していそうです)

・アメリカは今後も人口維持していけるがヨーロッパはだめ??

こんな感じの内容が書いてあります。そして本の中には世界各国の若年層の割合と虐殺の有無を並べてあったのですが、恐ろしいくらい戦争や虐殺などの大量殺害が起きていることを知り驚きました。

日本についても書いてあり明治維新から太平洋戦争に至るまでには日本の人口増加と地租改正に始まる経済成長が関係していることなどが書いてありました。

論文みたいな感じで、また翻訳なので難解な文章もありましたが、人口やその分布が各方面に影響を及ぼすというのは納得できる話です。これから人口が増える国、逆に日本やヨーロッパなどのように減少していく国、21世紀は世界がどう動いていくのか。できれば平和な世界になってほしいものですが・・・。


スポンサーサイト



テーマ : 書評
ジャンル : 本・雑誌

プロフィール

門田 匡史

Author:門田 匡史
奈良県生駒市の生駒吉岡皮膚科医院の院長をしています。趣味の話など書いております。

FC2カウンター
最新記事
カテゴリ
カレンダー
04 | 2011/05 | 06
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31 - - - -
月別アーカイブ
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク