「ブータン、これでいいのだ@御手洗瑞子」を読みました
御手洗瑞子さんの「ブータン、これでいいのだ」と言う本を読みました。新聞2面の人紹介欄で紹介されているのを見て面白そうだったので読んでみました。

著者は東大経済学部卒業、経営コンサルティング会社のマッキンゼー・アンド・カンパニーを経てブータン政府のGNH(国民総幸福量)コミッションと言う部局に新たに作られた初の首相フェローとして勤務した経験を持つ方です。
ブータンというと「幸福の国」と言うイメージで、国王夫婦が東日本大震災後来日されたことなどを知っている程度で漠然とした良いイメージのある国です。そんな国で実際に働いた人の著作でなかなか興味深い物でした。
正直場所すらあんまり知りませんでしたが中国とインドに挟まれたヒマラヤの山中の国で、面積は九州くらいで人口約70万人、最後の方に書いてありましたが社会というよりコミュニティと言う意識が強い小国らしいです。
なんとなく自然、牧歌的、のんびり、と言った先入観を持ちながら読んでいったのですがいろいろと意外な点が多かったです。
・学校の授業が英語で行われている。
・2008年までは絶対君主制で2008年に国王自らの主導で立憲君主制に移行し同年に初めて選挙が施行された。
・政府歳入のうち自主財源は7割で残り3割方国からの援助、特にインドからが2割を占める。
・チベット仏教の国である。
・中国ではなくインドとの関係が深いのは、中国の方が文化的に近いがチベット併合のように併合されるリスクを考えて、あえて文化的に遠いインドとつきあいを深くしている。
・最大産業は農業や林業ではなくエネルギー産業(水力発電)でインドに売っている。
・女系社会で男性が入り婿する・・・が男性の浮気が多く離婚率が高い。
・意外と都市部はバブルで収入は日本の10分の1くらいだがローンを組んで車を買ったり、月収の半分もするiPhoneを平気で買ったりする。
などなど経済社会面ではこういった点が印象に残りました。
そして「幸せの国」の国民性ですが
・日本人から見たら基本のんびり。
・「人間のできる範囲は少ないのだから仕方ないことは仕方がない」と言った考え方がある・・・それによって問題が起こることもあるようですが。
・自分の現世の幸せだけではなく、家族・友人が幸せなら自分も幸せと感じる。
本を読んでもらった方がもちろんよく分かると思うのですが、ものの考え方・感じ方が幸せの根本にあるのだなと思いました。自分が幸せかどうかは自分が決める、その自分が日本とブータンとではきっと違うのでしょう。
うらやましいなと思ったのは政治家、企業経営者、若手官僚などの国のリーダー層が若い頃から海外で教育を受けたり留学をしたりとグローバルな人材で優秀な人たちであること。ブータンをベンチャー企業、日本を大企業として比喩してありましたがどこぞの国の政治家よりもよほど優秀なんじゃないかと思ってしまいました。もっともその政治家を決めるのは国民そのものであるわけなので・・・ですが。
なにはともあれ、機会があれば一度行ってみたいなと思いました。
著者は東大経済学部卒業、経営コンサルティング会社のマッキンゼー・アンド・カンパニーを経てブータン政府のGNH(国民総幸福量)コミッションと言う部局に新たに作られた初の首相フェローとして勤務した経験を持つ方です。
ブータンというと「幸福の国」と言うイメージで、国王夫婦が東日本大震災後来日されたことなどを知っている程度で漠然とした良いイメージのある国です。そんな国で実際に働いた人の著作でなかなか興味深い物でした。
正直場所すらあんまり知りませんでしたが中国とインドに挟まれたヒマラヤの山中の国で、面積は九州くらいで人口約70万人、最後の方に書いてありましたが社会というよりコミュニティと言う意識が強い小国らしいです。
なんとなく自然、牧歌的、のんびり、と言った先入観を持ちながら読んでいったのですがいろいろと意外な点が多かったです。
・学校の授業が英語で行われている。
・2008年までは絶対君主制で2008年に国王自らの主導で立憲君主制に移行し同年に初めて選挙が施行された。
・政府歳入のうち自主財源は7割で残り3割方国からの援助、特にインドからが2割を占める。
・チベット仏教の国である。
・中国ではなくインドとの関係が深いのは、中国の方が文化的に近いがチベット併合のように併合されるリスクを考えて、あえて文化的に遠いインドとつきあいを深くしている。
・最大産業は農業や林業ではなくエネルギー産業(水力発電)でインドに売っている。
・女系社会で男性が入り婿する・・・が男性の浮気が多く離婚率が高い。
・意外と都市部はバブルで収入は日本の10分の1くらいだがローンを組んで車を買ったり、月収の半分もするiPhoneを平気で買ったりする。
などなど経済社会面ではこういった点が印象に残りました。
そして「幸せの国」の国民性ですが
・日本人から見たら基本のんびり。
・「人間のできる範囲は少ないのだから仕方ないことは仕方がない」と言った考え方がある・・・それによって問題が起こることもあるようですが。
・自分の現世の幸せだけではなく、家族・友人が幸せなら自分も幸せと感じる。
本を読んでもらった方がもちろんよく分かると思うのですが、ものの考え方・感じ方が幸せの根本にあるのだなと思いました。自分が幸せかどうかは自分が決める、その自分が日本とブータンとではきっと違うのでしょう。
うらやましいなと思ったのは政治家、企業経営者、若手官僚などの国のリーダー層が若い頃から海外で教育を受けたり留学をしたりとグローバルな人材で優秀な人たちであること。ブータンをベンチャー企業、日本を大企業として比喩してありましたがどこぞの国の政治家よりもよほど優秀なんじゃないかと思ってしまいました。もっともその政治家を決めるのは国民そのものであるわけなので・・・ですが。
なにはともあれ、機会があれば一度行ってみたいなと思いました。