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「幸福な食堂車 ― 九州新幹線のデザイナー 水戸岡鋭治の『気』と『志』@一志治夫」を読みました。

JR九州の一連の列車のデザイナーである水戸岡鋭治氏についての本「幸福な食堂車 ― 九州新幹線のデザイナー 水戸岡鋭治の『気』と『志』」を読みました。



昨年GWにJR九州の観光列車に乗りまくりましたがすべて水戸岡鋭治氏デザインの列車でした。日本全国鉄道の列車は数あれど、一人のデザイナーとしてここまで有名なのは水戸岡氏ただ一人ではないでしょうか。どんな人なのか興味がありこの本を見つけました。

岡山の家具職人の長男に生まれ大阪のデザイン事務所に就職し、イタリア留学、帰国後東京でドーンデザイン研究所を設立、パース画の分野で有名になり・・・鉄道に関わるまでを全く知らなかったのでなるほどと思いました。

博多の「海の中道ホテル」をきっかけにJR九州との付き合いが始まります。ある列車のデザインを引き金に高速船、観光列車、九州新幹線つばめ、そしてななつ星in九州にまでつながっていきます。

素晴らしいなと思ったのは氏の姿勢です。色々な印象的な言葉がのっていましたが「公共」と言うことを考えてデザインするという点に感銘を受けました。自社のもうけを考えてと言うのではなくそれが地域にどう結びつくか、乗る人がどう感じるかなどなど高い志が人を動かすのだなと思いました。

列車のデザインで傷つけられないか心配、と言う声に対して「デザインが一定以上のレベルに達すると、乗っている人にも一種の心地よい緊張感が生まれる」のでそう言うことは起こらないという説明が書いてありました。「ディズニーランドではポイ捨てが起こらない」にも通ずる物があると思うのですが、すっと腑に落ちました。

いろんなジャンルで尊敬する人、好きな人物が誰しもあると思いますが、自分にとってのその一人だなと感じました。



テーマ : 読んだ本の紹介
ジャンル : 本・雑誌

プロフィール

門田 匡史

Author:門田 匡史
奈良県生駒市の生駒吉岡皮膚科医院の院長をしています。趣味の話など書いております。

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