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「ギリシア人の物語Ⅰ 民主政のはじまり@塩野七生」を読みました

塩野七生氏の「ギリシア人の物語I 民主政のはじまり」を読みました。

「ローマ人の物語」の古代ローマをさかのぼり、民主政の創始者古代ギリシャ、特にアテネの物語です。

まずアテネと対比的にスパルタのシステムが記されます

現代に至るまでスパルタ教育てしてその名を残すスパルタですが、現代のスパルタ教育も真っ青なスパルタ式です。成人儀礼の最後にヘロットと言う被征服民を殺してその首を持って来る、と言う非人道的っぷり。

本巻のメインは都市国家アテネの政体の変遷とその時の中心人物、そしてアケメネス朝ペルシア帝国相手のペルシア戦役です。

人物を一人あげるならなんと言ってもテミストクレス。目的のためなら手段を選ばない人物でその視野の広さと先見の明で権力の座に着きます。ペルシア帝国の進行を見越して海軍強化を行います。

ペルシア帝国が攻めてきた際にはアテネ全住民を強制疎開させるという荒業に出てサラミスにうつります。そこで攻めてきたペルシア帝国の海軍相手にサラミスの海戦で大勝利を収めます。

陶片追放で追放した対立派閥のリーダーを復帰させて一軍を率いさせたり、その後のアテネ防衛、繁栄に資する事業を行ったり、エーゲ海からペルシア帝国を一掃する戦略を立案したりと良くもまあこんな凄い人物がいたのだなあと思いました。

全3巻らしいので2巻も楽しみです。


テーマ : 歴史小説
ジャンル : 小説・文学

プロフィール

門田 匡史

Author:門田 匡史
奈良県生駒市の生駒吉岡皮膚科医院の院長をしています。趣味の話など書いております。

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